【金利は今後も上がる?】
日銀の利上げが住宅ローンに、いつどう影響するのかをやさしく解説
2026.10.01
こんにちは。
高槻市を中心に注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、woodplus代表の武下です。
2026年9月18日まで開かれた日銀の金融政策決定会合で、政策金利が0.25%引き上げられて、1.25%になりました。
報道では「約31年ぶりの高い水準」と伝えられています。
ニュースを見て、住宅ローンの返済や家を建てる時期を、ご夫婦で話し合った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちのところにも、「金利がまだ上がるなら、少し様子を見ようか」という声が届くことがあります。
慎重になるのは自然なことです。
けれど、待っている間も、賃貸にお住まいなら家賃は出ていきますし、建築費も上昇傾向にあります。
金利だけを見て決めると、全体の負担が見えにくくなる場合があります。
今回の記事では、利上げで何が起きたのか、住宅ローンにいつ、どんなかたちで関わってくるのかを、専門用語をかみ砕いてお話しします。そのうえで、金利・建築費・家賃を並べて「待つ場合」と「今進める場合」を試算します。
私たちが金利の上昇も想定して資金計画を考えていることも、あわせてお伝えします。

今回の利上げで動いたのは、銀行同士の「短期の金利」です
今回の決定を一言でいうと、日銀が短期の金利の目標を0.25%引き上げた、ということです。
ただ、住宅ローンの金利がすべて同じ幅で、すぐに上がるわけではありません。
▶ 政策金利とは、日銀が示す「金利の目標」
政策金利とは、日銀が目標として示す金利の水準のことです。
対象になっているのは、銀行同士が翌営業日には返す約束で、ごく短い期間だけお金を貸し借りするときの金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)です。
世の中の金利の温度計、その目盛りのようなものと考えると、つかみやすいかもしれません。
▶ 決まった内容と、日銀の説明
日銀は9月17日・18日の会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げました。
今年6月以来、3か月ぶりの利上げです。
決定は賛成7・反対2。全員一致ではありませんでした。
日銀の説明では、物価の基調的な上昇率が2%に近づき、2%を超えて上振れていくリスクもあることから、金融緩和の度合いを調整するのが適切と判断した、とされています。
今後については、経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げていくことになると考えている、と説明しています。調整の時期やペースは見通しを点検しながら検討する方針で、いつ、どこまで上がるのかは決まっていません。

住宅ローンへの影響は、変動金利と固定金利で違います
影響が早く出やすいのは変動金利です。
固定金利は、政策金利そのものよりも、長期金利(国債の利回りなど)の動きに左右されます。
▶ 変動金利は「基準金利」の見直しを通じて上がります
変動金利の多くは、銀行が優良企業に短期で貸すときの「短期プライムレート」を手がかりに、各行が基準金利を決めています。
実際に払う金利は、この基準金利から契約時に決まった優遇幅を引いた数字です。
多くの商品ではその幅がそのまま続くので、基準金利が上がれば適用金利も上がります。
当初の期間だけ優遇の幅が大きく、途中で小さくなる商品もあります。
▶ いつ返済額に反映される? 6月分と9月分の二段階
基準金利を見直す時期は、銀行や契約の種類で違います。
たとえば三菱UFJ銀行には、毎月見直す型と、年2回(4月・10月)の型があります。
民間の住宅ローン情報サイトでは、9月時点で次のように見込まれています。
・ 6月の利上げ分(0.75%→1.0%):
→多くの銀行で10月1日に基準金利が見直され、すでに借りている方の返済額には2027年1月以降に反映される
・ 今回9月の利上げ分(1.0%→1.25%):
→多くの銀行で次の見直し(2027年4月)を経て、返済額には2027年7月以降に反映されるのが一般的
あくまで見込みです。毎月見直す型の場合は、これより早く反映されることもあります。
実際の時期は、ご利用の金融機関の発表で確認しておくと安心です。
金利が上がっても返済額を一定期間変えない「5年ルール」を設けている銀行もあります。
三菱UFJ銀行では、変動金利で元利均等返済の場合、10月1日を基準とした5年間は返済額が変わらないとされています。
とはいえ、金利が上がった分は利息として積み上がり、元金の減るペースは遅くなります。
ルールの有無や中身は、借入先によって違います。

▶ 固定金利との違い
変動金利と固定金利の違いを、表にまとめました。
| 変動金利 | 固定金利 | |
|---|---|---|
| もとになる金利 | 短期の金利 | 長期金利 |
| 金利の変わり方 | 見直しのたびに変わる | 借入時の金利が続く(全期間固定の場合) |
| 当初の金利 | 低めが一般的 | 変動より高めが一般的 |
| 気をつけたい点 | 返済額が将来増える可能性 | 市場の見通しで先に動く傾向 |
全期間固定のフラット35で最も多い金利は、2026年9月資金受取分で年3.46%(返済期間21〜35年・融資率9割以下・新機構団信付き)でした。
金利は毎月月初に更新されるので、10月以降の金利は公式サイトでご確認ください。
金利が上がると、毎月の返済は実際にいくら変わる?
借入4,000万円・35年返済なら、金利が0.5%上がると毎月の返済は約1万円、1%上がると約2万円増える計算です。
▶ 4,000万円を借りた場合の試算
変動金利を年1.2%と仮定して、金利が上がった場合の毎月の返済額を計算しました。
民間の集計では、9月時点の変動金利は年1.2%台前半とされています。
この水準はこれから上がる可能性があり、実際の金利も、銀行や優遇条件、審査の結果によって異なります。
| 金利 | 毎月の返済(約) | 1.2%との差(約) |
|---|---|---|
| 1.2% | 11.7万円 | ― |
| 1.7% | 12.6万円 | +9,700円 |
| 2.2% | 13.7万円 | +20,000円 |
| 3.0% | 15.4万円 | +37,000円 |
借入4,000万円・35年・元利均等返済で、全期間その金利が続くと仮定した簡易計算です。
実際の変動金利は途中で変わるので、返済額もその都度変わります。
表の見方としては、たとえば金利が1.7%になれば、毎月の返済が今より9,700円ほど増える、ということです。目安としてご覧ください。
▶ 見たいのは「借りられる額」より「返せる額」
大事なのは、いくらまで借りられるかより、金利が上がったあとも無理なく払い続けられるかどうかです。
審査で通る額と、暮らしを続けながら返せる額は、同じではありません。
月々の返済額が、今の暮らしのなかでどう感じられるか。そこまで思い描いてみてください。

woodplusでは、金利が上がった場合のシミュレーションも行って、毎月の返済額と総返済額を確認します。シミュレーションでは光熱費やメンテナンス費、税金、教育費、車の買い替えなど、将来の支出も含めた家計で見ていきます。
さらに標準仕様を明確にお示ししているので、費用の見通しが立てやすい点も、予算を考えるうえで助けになると考えています。

収入面では、住宅金融支援機構の調査で、2025年度のフラット35利用者の平均世帯年収は716万円。
前年度から47万円増えていました。
とはいえ、伸び方はご家庭ごとに違います。上がる前提では計画しません。
「待つ」ことで変わること。建築費と家賃を並べて考える
金利が心配で、いったん待ちたくなる。その気持ちはよくわかります。
一方で、待つ間には建築費や家賃も動いていて、金利だけで「待ったほうが得」とは言い切れません。
▶ ここ数年の建築費の動き
住宅金融支援機構の調査から、フラット35を利用した注文住宅の建設費(土地代を除く平均)を見てみましょう。
| 年度 | 全国 | 近畿圏 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 3,861万円 | 4,142万円 |
| 2024年度 | 3,932万円 | 4,119万円 |
| 2025年度 | 4,260万円 | 4,270万円 |
全国では2年間で約400万円、約10%の上昇でした。
近畿圏は2024年度に小幅に下がり、2025年度に約150万円上がって、2年間では約3%の伸びでした。
住宅面積は全国で118〜120㎡ほどとほぼ横ばいなので、家が大きくなったための上昇ではありません。

数字を見るときの注意点が2つあります。
• 近畿圏は集計の件数が全国より少なく、年度による振れが出やすいこと
• フラット35を使った方の平均なので、市場全体の価格とは異なること
背景の一つとして、人件費の動きがあります。
国土交通省の公共工事設計労務単価(公共工事の積算に使う賃金の単価)は、令和5年3月から令和8年3月までの4回の改定で、全国全職種の単純平均が前年度比+5.2%、+5.9%、+6.0%、+4.5%と上がってきました。
今後の建築費がどうなるかは断定できません。
それでも、この数年の流れは、待つかどうかを考える材料になります。

▶ 待つ間の家賃と、1年後の試算
賃貸にお住まいなら、家賃は待つ間も続きます。
たとえば月10万円なら、1年で120万円です。
1年待った場合を、いくつかのケースで比べました。
今は借入4,000万円・金利1.2%・35年返済とします。
1年後に建築費が3〜5%上がる場合、金利が0.5%上がる場合、その両方が起きた場合を並べました。
金利は全期間同じものとして計算した一例で、予測ではありません。
| ケース | 毎月の返済(約) | 総返済額(約) |
|---|---|---|
| 今 | 11.7万円 | 4,901万円 |
| 1年後・建築費のみ+3〜5% | 12.0〜12.3万円 | 5,048〜5,146万円 |
| 1年後・金利のみ+0.5% | 12.6万円 | 5,310万円 |
| 1年後・建築費+3〜5%と金利+0.5% | 13.0〜13.3万円 | 5,469〜5,576万円 |
建築費が上がった分は借入が増え、自己資金は変わらないものとして計算しています。
表の一番下、両方が重なった行を見ると、毎月の返済は今より1万円台増え、総返済額は約570〜675万円増える計算です。
ただ、この差には、建築費の上昇による借入の増加分(約120〜200万円)が含まれていて、すべてが金利の負担というわけではありません。
同じ期間で比べるなら、これとは別に、待つ間の家賃も加わります。

逆に、金利が下がる、建築費が落ち着く、という展開もありえます。
「待てば必ず高くなる」とは言いません。
どちらに転んでも受け止められるかを、数字で確かめておくことが大切です。
▶ 待つ選択が合うご家庭も、もちろんあります
次のような場合は、準備の時間をとるほうがよいこともあります。
• 頭金や諸費用の準備がまだ十分ではない
• 転職や育休など、収入が変わる時期が近い
• 土地や、譲れない条件が固まっていない

待つと決めた場合は、その間に何を準備するかを先に決めておきましょう。
たとえば、自己資金を積み増す、優先順位を整理する、といったことです。
私たちがやりたいのは、判断の材料をそろえるお手伝いです。急がせるつもりはありません。

この記事のまとめ
今回の利上げは無視できない出来事です。
それでも、あわてて決める必要はありませんし、金利だけを理由に止まる必要もありません。
金利・建築費・家賃をまとめて見て、金利が上がっても払える計画を先に作ること。
これが判断の軸になります。
• 今回動いたのは銀行同士の短期の金利で、住宅ローンへの反映は、変動と固定で仕組みも時期も違う
• 変動金利は、6月分と9月分が時期をずらして反映される見込みだが、銀行や契約で異なる
• 借入4,000万円・35年の目安では、金利が0.5%上がると毎月約1万円、1%上がると約2万円増える
• 「借りられる額」より、金利が上がっても「返せる額」で考える
• 建築費は上昇傾向にあり、待つ間は家賃も続く。金利だけで待つかどうかを決めない
まずはご夫婦で、「金利が1%上がっても払える毎月の額はいくらか」を話してみませんか。
そこから、借入額の上限や、進めるタイミングが見えてきます。
払える額が決まれば、待つ場合も、今進める場合も、比べる土台ができます。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
引用元・参照元
※公的機関・公式情報を上位に、民間の情報を補足として記載しています。
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260918a.pdf
- 日本銀行「無担保コールレート(オーバーナイト物)とは何ですか? 資金過不足とは何ですか?」
https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/seisaku/b32.htm
- 住宅金融支援機構「最新の金利情報:長期固定住宅ローン【フラット35】」(2026年9月)
https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top
- 住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」(2026年7月24日)
https://www.jhf.go.jp/files/topics/4941_ext_99_1.pdf
- 住宅金融支援機構「2024年度 フラット35利用者調査」(2025年7月25日)
https://www.jhf.go.jp/files/a/public/jhf/400374389.pdf
- 国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」(改定率の推移を含む)
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001981942.pdf
- 住宅金融支援機構「金利の引下げとは?」(【フラット35】サイト)
https://www.flat35.com/loan/atoz/02.html
- 三菱UFJ銀行「【住宅ローン】変動金利の基準金利見直しについて」
https://www.bk.mufg.jp/info/hendoukinri3.html
- 三菱UFJ銀行「変動金利で借入中だが、金利の見直し時期を知りたい。」
https://faq01.bk.mufg.jp/faq/show/7736?site_domain=default
- モゲチェック(株式会社MFS)「日銀追加利上げで住宅ローンはいつ上がる?2026年の変動金利予想を解説(2026.9.18アップデート)」
https://mogecheck.jp/articles/show/pnl6ZzOV4BDR2k5Ra7PY
- TBS NEWS DIG(Yahoo!ニュース)「【速報】日銀 政策金利1.25%に引き上げ決定 31年ぶりの高水準」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ac52de9ecc91f2242889827d5b2b48e624f0866
※返済額の試算、woodplusの取り組みに関する記述は、当社の計算および一次情報にもとづきます。
※本記事は執筆時点(2026年9月下旬)の情報です。制度や金利、補助内容などは変更される場合があります。
よくある質問<FAQ>
Q1. 利上げのあと、すでに決めた予算は見直したほうがいいですか?
A. 一度見直しておくことをおすすめします。
金利が0.5%〜1%上がったときの返済額を、確かめ直してみてください。
今の予算のままでも無理なく返せそうなら、そのまま進める選択もあります。
ご家庭の条件で変わる部分なので、厳しそうなら、借入額や仕様のどこを調整できるか、一緒に探しましょう。
Q2. 変動金利と固定金利、どちらを選べばよいですか?
A. どちらが正解、とは言えません。ご家庭の考え方によって変わります。
返済額が変わる不安を減らしたい方は固定、当初の負担を抑えたい方は変動が候補になりやすいです。
変動を選ぶなら、金利が上がったときの返済額を先に試算しておくと、落ち着いて決められます。
Q3. 1年待てば、金利が下がる可能性もありますか?
A. 可能性を否定することはできません。
ただ、日銀は、今後も政策金利を引き上げていくことになると考えている、と説明していますので、上がる場合も想定して計画しておくほうが無難です。
時期やペースは示されておらず、将来の金利は断定できません。
建築費や家賃の動きも重なるので、いくつかのケースで試算して並べてみると、気持ちが落ち着くかもしれません。
Q4. 建築費は、この先落ち着くのでしょうか?
A. 今後の見通しは断定できません。
近年は職人さんの賃金の単価が上がってきた流れがありますが、1年待てば安くなるとは限りません。
そのことだけ、頭の片隅に置いておいてください。気になる点は、お見積りの段階で一緒に確認できます。
Q5. 土地や会社が決まっていなくても、資金の相談はできますか?
A. もちろんです。
土地や会社を決める前のほうが、むしろ無理のない総予算を先に決めやすくなります。
情報収集の段階でも大丈夫ですので、気軽にどうぞ。
woodplusの施工エリアについて
弊社では、高槻市を中心に、島本町、茨木市、枚方市、摂津市、守口市、寝屋川市、吹田市、箕面市、豊中市、交野市などで、家づくりのご相談を承っています。
事務所から車で1時間圏内が主な対応エリアです。
施工可能エリアの詳細は、お気軽にお問い合わせください。
ご相談・お問い合わせについて
金利が上がったときの返済額や、待った場合の総額の比べ方は、収入や借入額、今の住まいの状況によって変わります。woodplusでは、金利上昇のシミュレーションを含めた資金計画のご相談や、資金セミナーを行っています。
シミュレーションではご家族の暮らしから逆算して、無理のない借入額を一緒に考えるところから始めます。個別相談のほか、オンライン相談、LINE、お電話でのご質問も受け付けています。
お子さま連れの方にも来ていただけるよう、キッズスペースも用意していますのでお子様連れでお越しください。
土地も決まっていない、話だけ聞いてみたい。そんな段階でも構いません。
思い立ったときに、声をかけてください。


