【予算オーバーを防ぐ】優先順位の決め方と賢いコストダウンのポイント
2025.12.26
woodplusで家づくりのご相談を担当している武下です。
打ち合わせの中でよく聞くのが、「最初は予算内だと思っていたのに、話が進むにつれて金額が増えていった」という声です。これは決して特別なケースではなく、注文住宅では多くの方が経験される悩みのひとつだと感じています。
今回は、注文住宅で予算オーバーを防ぐために欠かせない優先順位の考え方と、満足度を落とさずに進めるためのコストダウンのポイントを、実際のご相談内容をもとに整理してお伝えします。

【注文住宅で予算オーバーが起きやすい理由】
注文住宅では、一つひとつの選択が積み重なって、当初の想定より金額が増えていくことがよくあります。
多くの場合、大きな追加工事が原因というより、「せっかくなら」「あとから後悔したくない」という気持ちから選択を重ねた結果、全体が膨らんでいきます。
実際の打ち合わせでも、次のような流れは珍しくありません。
・キッチンや洗面の仕様を少し上げる
・収納を使いやすく調整する
・造作家具を追加する
一つひとつは数十万円単位でも、重なることで100万円単位の差になることも十分にあり得ます。

【予算オーバーになる金額はどれくらい?】
感覚的な話になりますが、注文住宅では当初予算から5〜10%程度の増額が起きやすい傾向があります。
仮に建物計画が3,500万円の場合、150〜300万円ほど増えるケースも珍しくありません。
特に多いのが、仕様決めが進む終盤での調整です。
この段階では「ここまで来たら妥協したくない」という心理が働きやすく、結果として判断が後ろ倒しになりがちです。
【予算を守るために最初に整理したいこと】
woodplusでは、プランや設備の話に入る前に、必ずご要望の整理を行います。
その際に大切にしているのが、「すべてを同じ重さで考えない」ということです。
具体的には、次の三段階で整理します。
・絶対に外せないこと
・できれば叶えたいこと
・なくても大きな支障はないこと
この整理をしておくだけで、打ち合わせ中の判断がかなり楽になります。
■優先順位チェックの考え方

実際には、次のような項目を一度書き出してみるのがおすすめです。
・家事動線の効率
・LDKの広さ
・収納量
・造作家具
・設備のグレード
・外構の充実度
これらを「絶対」「できれば」「なくても可」に分類してみると、ご家族ごとの価値観が自然と見えてきます。
【削ってはいけない住まいの土台】

コスト調整を考える際、注意したいのが「削る場所」です。
woodplusでは、住まいの基本性能については、最初から一定の基準を設けています。
具体的には、次のような点です。
・耐震等級3を標準仕様とした構造設計
・UA値0.46以下(HEAT20 G2グレード相当)、C値0.5以下の断熱・気密性能
・無垢床や自然素材を取り入れた室内環境
これらは、後から簡単に変更できない部分であり、暮らしの安心や快適さに直結します。
そのため、コストダウンの対象として安易に調整することはおすすめしていません。
【予算調整の具体例と金額イメージ】
一方で、調整しやすいポイントも確かに存在します。
あくまで目安ですが、実際の打ち合わせでよく出る例を挙げると、次のようなイメージです。
・造作家具を一部から全体に変更することで、プラス50〜100万円程度
・照明を施主支給に切り替えることで、マイナス10〜30万円程度
すべてを最初から決め切らず、「どこで調整できるか」を把握しておくことで、気持ちに余裕を持って判断できます。
【総予算3,000万円の場合の内訳イメージ】

資金計画を考える際は、建物本体だけでなく、全体像を把握することが重要です。
土地購入を伴わないケースで、総予算3,000万円の場合の一例をご紹介します。
・本体工事費 約2,100万円(約70%)
構造、断熱、内装、設備など、建物そのものの工事費用です。
・付帯工事費 約600万円(約20%)
外構工事、地盤改良、給排水引き込み、照明やカーテン工事などが含まれます。
・諸費用 約300万円(約10%)
住宅ローン関連費用、登記、保険、引越し、家具家電などが該当します。
この全体像を把握したうえで、優先順位に沿って調整していくことが、予算管理では欠かせません。
【高槻市周辺で注文住宅を検討されている方へ】
高槻市を中心に、島本町、茨木市、枚方市、摂津市、守口市、寝屋川市、吹田市、箕面市、豊中市、交野市は、土地条件や相場に差があります。
そのため、注文住宅の予算管理は、地域の実情を踏まえた資金計画が重要になります。
woodplusでは、土地探しから建物、外構、将来のメンテナンスまで含めた総額の整理を行い、複数案を比較しながら検討できる形でご提案しています。資金セミナーや個別相談も随時行っていますので、不安な段階からでもご相談いただけます。
【まとめ】
予算オーバーを防ぐ家づくりで大切なのは、無理に削ることではありません。
優先順位を整理し、削ってはいけない部分と調整できる部分を見極めること。その判断を、正しい順番で行うことが重要です。
完成見学会や個別相談では、実際の事例をもとに、より具体的な数字や判断のポイントをお伝えしています。家づくりの途中で迷いが出てきた方は、ぜひ一度ご相談ください。





















































































































