【防災目的はわずか19%】
太陽光・蓄電池を選ぶ人が、本当に重視しているポイントとは?
2026.09.24
こんにちは。
高槻市を中心に注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、woodplus代表の武下です。
「太陽光発電や蓄電池は、災害への備えとして検討するもの」。そんなイメージをお持ちの方は、意外と多いかもしれません。
実際にお客様とお話ししていても、「地震や台風のときに電気が使えると安心ですよね」というお声はよく聞きます。
停電のニュースを見るたびに、「うちも何か備えたほうがいいのかな」と考える方も少なくないでしょう。
ところが、最近発表されたアンケート調査を見てみると、太陽光や蓄電池を検討した方のうち、防災を一番の目的にしている方は思いのほか少数派でした。
多くの方が最初に意識するのは、実はもっと身近な理由だったのです。
今回は、この調査結果をもとに、皆さんが太陽光・蓄電池をどんな理由で選んでいるのか、そして防災面での実際の効果はどうなのかを整理してみます。
あわせて、woodplusが日頃感じていることも少しお話しできればと思います。
※本記事は執筆時点(2026年9月)の情報です。制度や補助内容、電気料金の水準などは変更される場合がありますので、最新情報は各制度の公式情報をご確認ください。

太陽光・蓄電池を選ぶ理由の1位は「電気代の節約」だった
全国24都道府県で太陽光パネル・蓄電池の共同購入事業を展開するアイチューザー株式会社が、2026年2月25日から7月23日にかけて実施した調査(調査人数14,478名)によると、導入を検討した理由の1位は「電気代節約」で48%を占めました。
一方、「災害時への備え」を第一の目的として挙げた方は19%にとどまり、防災を主目的とする層はまだ限定的であることがわかりました。
約1万4千人という規模の調査だけに、この差はなかなか興味深いものだと感じます。
なお、この調査はアイチューザー社の共同購入サービスを通じて太陽光・蓄電池の導入を検討している方を対象にした、同社独自のインターネット調査です。
消費者全体を対象にした公的な統計ではありませんが、実際に導入を検討している層の生の声として、参考になる部分は多いのではないでしょうか。
| 導入検討の主な理由 | 傾向 |
|---|---|
| 電気代節約 | 約48%で最多。値上がりする光熱費への対策として選ぶ方が中心 |
| 災害時への備え | 約19%。停電対策を主目的とする層はまだ少数派 |
| その他 | 環境意識、補助金の活用など複数の理由が挙げられている |
こうして並べてみると、動機は一つに絞れるものではなく、いくつかの理由が重なり合って検討がはじまっていることがわかります。
▶ 「まずは節約」から検討がはじまる方が多い
太陽光や蓄電池の検討は、「もしものときの備え」よりも「毎月の電気代を抑えたい」という、もっと身近な動機からはじまるご家庭が多いようです。
光熱費は毎月必ず出ていくお金だからこそ、少しでも抑えられる方法があるなら知っておきたい、という気持ちは自然なことだと思います。
特に近年は電気料金そのものが上がりやすい状況が続いているため、以前よりも関心を持たれる方が増えている印象です。

woodplusへのご相談でも、最初は光熱費の話からスタートして、打ち合わせを重ねるうちに「そういえば災害のときにも心強いかも」と気づかれる方をよくお見かけします。
順番としては、節約が入り口で、防災はそのあとからついてくる、というイメージが近いようです。
▶ 防災は「後から気づく安心」になりやすい
防災目的での検討が19%にとどまっているからといって、太陽光・蓄電池が防災に役立たないわけではありません。
次の章でご紹介するとおり、実際の災害時には一定の効果が確認されています。
検討のきっかけと、実際に得られる安心感は、必ずしも同じではありません。
この違いは、覚えておいて損はないポイントです。検討をはじめる段階では気づきにくいことでもあります。

防災目的は少数派でも、実際の効果はデータで裏づけられている
2019年9月の令和元年房総半島台風では、千葉県内で最大約64万1,000軒が停電するという大きな被害が出ました。
電気が止まった生活がどれほど不便か、経験された方にはよくおわかりのことと思います。
防災目的で太陽光・蓄電池を選ぶ方は多くないとお伝えしましたが、こうした大規模停電の実際の場面では、太陽光・蓄電池は一定の実効性を発揮しています。

住宅用太陽光発電設備の多くには、停電時に自立運転へ切り替える機能(自立運転機能)が搭載されており、日照のある時間帯には発電した電力をそのまま使うことができます。
この房総半島台風による停電の際、自立運転機能を活用した家庭の約8割が、停電中も電力の利用を継続できたという調査結果が、経済産業省の資料で示されています。
約8割という数字は、決して小さいものではないでしょう。
▶ 「主目的ではないが、いざというとき頼りになる」設備
太陽光・蓄電池は「電気代を抑えたくて選んだつもりが、結果として災害時の備えにもなっていた」というケースが少なくありません。
いわば“おまけ”のような形で、安心まで手に入る設備なのです。
日中の日照がある時間帯であれば、停電中でも太陽光発電で得た電力を使い続けられる可能性があります。

この点は、検討段階では意外と見落とされがちです。
節約のために検討をはじめたご家庭でも、こうした話をお伝えすると「それは知らなかった」と驚かれることがよくあります。
▶ 効果には条件があることも理解しておく
ただ、自立運転による電力利用は、あくまで「多くの設備に搭載されている機能」の話であり、すべての設備で同じように使えるとは限りません。
天候や時間帯、蓄電池の有無や容量によっても効果は変わってきます。
「太陽光発電をつければ停電中も普段どおりに電気が使える」と単純に言い切れるものではなく、条件によって効果に幅があることは、事前に理解しておいたほうがよいでしょう。
過度に期待しすぎず、かといって軽視しすぎない、そのくらいの距離感で捉えていただくのがちょうどよいと思います。

停電時にどれくらいの電気が使えるのか、考え方を整理する
「停電のとき、実際どのくらいの電力を確保できるのか」。
太陽光・蓄電池を検討するうえでは、この具体的なイメージを持っておくことが、判断の助けになります。
漠然と「安心そう」で終わらせず、数字で捉えておくと、いざというときの心構えも変わってくるはずです。

先ほどの調査元の資料では、多くのご家庭で選ばれている9.9kWhの蓄電池を例に、日中に十分な充電ができていれば、停電時でも冷蔵庫やエアコンなど、生活を維持するうえで欠かせない家電を一定時間使用できるという目安が示されています。
もっとも、実際に使える時間や範囲は、蓄電池の容量やご家庭の電気の使い方によって変わってきますので、検討の際には具体的なシミュレーションで確認していただくのがおすすめです。
数字はあくまで目安として捉え、ご自宅の暮らし方に置き換えて考えてみてください。
▶ 日頃から「電気の使い方の癖」を知っておくことが大切
今回の調査を発表したアイチューザー株式会社の担当者は、太陽光発電や蓄電池を導入するだけでなく、日頃から各家庭の電気の使い方の傾向を把握しておくことの大切さについても触れています。
普段から蓄電池の残量の推移をなんとなく把握しておくと、停電時にも慌てず、計画的に電気を使いやすくなるそうです。
これは太陽光・蓄電池に限らず、防災全般にも通じる考え方です。
備えというのは、機器を導入した瞬間に完成するものではなく、日々の暮らしのなかで少しずつ育てていくものだと思います。

▶ woodplusが太陽光・蓄電池をご提案する際に大切にしていること
woodplusでは、太陽光発電を積極的に採用しており、そのうえで屋根の形状や方角、ご家庭のご予算に応じて、パネルの容量や仕様を調整しながらご提案しています。
蓄電池については一律の標準仕様とはせず、ご家庭のご希望や停電への備え方の考え方に合わせて、必要に応じてご提案する形を基本にしています。
すべてのご家庭に同じ答えを当てはめるのではなく、暮らし方や敷地の条件によって、ちょうどいい形は変わってくると考えているからです。

あわせて、太陽光や蓄電池だけに頼るのではなく、住まいそのものの断熱性能や気密性能を高めておくことも、電気の使用量を抑えるうえでは大切な視点だとwoodplusでは考えています。
日々使う電力そのものを減らしておけば、太陽光発電の効果もより実感しやすくなりますし、停電時に確保できる電力にも余裕が生まれやすくなります。

設備だけを足していく発想ではなく、住まい全体でエネルギーとどう付き合っていくかを考える視点を持っていただけたら嬉しく思います。
今回の調査結果を見ても、太陽光・蓄電池は「電気代の節約」という身近なメリットと、「もしものときの備え」という長期的な安心、その両方を兼ね備えた設備だと感じます。
どちらか一方だけでなく、ご家庭にとってどちらの価値をどのくらい重視するのかを整理しながら、無理のない範囲で考えてみてください。
焦って結論を出す必要はありません。
この記事のまとめ
今回ご紹介した調査からは、太陽光・蓄電池を検討する理由として「電気代節約」が最も多く、「災害時への備え」を主目的とする方はまだ少数派であることがわかりました。
一方で、実際の災害時には一定の実効性が確認されているというデータもあり、検討のきっかけと実際の効果には差があることも見えてきました。
• 太陽光・蓄電池の導入検討理由の1位は「電気代節約(約48%)」、防災目的は約19%にとどまる
• 過去の大規模停電では、自立運転機能を活用した家庭の約8割が停電中も電力利用を継続できたというデータがある
• 停電時に使える電力量は、蓄電池の容量やご家庭の電気の使い方によって変わるため、シミュレーションでの確認が大切
• 太陽光・蓄電池は「節約」と「防災」、両方の価値を兼ね備えた設備として検討すると、判断がしやすくなる
• 日頃から電気の使い方の傾向を把握しておくことが、いざというときの安心につながる
太陽光・蓄電池を検討する際は、「電気代を抑えたいから」という身近な動機だけでなく、「もしものときにどのくらい頼れるのか」という視点もあわせて確認しておくと、より納得感のある判断につながります。
数字を一つひとつ確かめながら、ご夫婦にとって無理のない形を探ってみてください。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
引用元・参照元
• 千葉県「千葉県災害復旧・復興に関する指針」(令和元年房総半島台風による県内停電被害に関する記載)
https://www.pref.chiba.lg.jp/bousaik/fukkyu-fukkou/documents/sisin-r303kai.pdf
• 経済産業省「台風15号・19号に伴う停電復旧プロセス等に係る個別論点について」
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/resilience_wg/pdf/006_04_00.pdf
• アイチューザー株式会社(みんなのおうちに太陽光 事務局)「太陽光・蓄電池の導入理由、『防災目的』はわずか19%、約1万4,000人調査で判明」(アットプレス)※同社の共同購入サービス利用検討者を対象とした自社インターネット調査です
https://www.atpress.ne.jp/news/8031857
よくある質問<FAQ>
Q1. 太陽光発電や蓄電池は、電気代節約のためだけに考えてもよいのでしょうか?
A. はい、電気代節約を主な目的として検討される方が実際に多いという調査結果もありますので、まずは節約という身近なメリットから考えていただいて大丈夫です。そのうえで、防災面での安心感もあわせて確認していくと、より納得感のある判断がしやすくなります。
Q2. 停電時、太陽光発電だけでも電気は使えますか?
A. 日中の日照がある時間帯であれば、多くの太陽光発電設備に搭載されている自立運転機能により、発電した電力をその場で使える場合があります。ただし夜間や天候が悪い時間帯は発電量が下がりますので、より安定した備えを望まれる場合は、蓄電池とあわせての検討をおすすめします。
Q3. 蓄電池はどのくらいの容量を選べばよいのでしょうか?
A. 必要な容量は、ご家庭の電気の使用量や、停電時にどの家電をどのくらい使いたいかによって変わってきます。一般的な目安はあるものの、ご家庭ごとの状況に合わせたシミュレーションで確認しておくと、あとで後悔しない選び方につながります。
Q4. 太陽光や蓄電池は、必ず設置したほうがよいのでしょうか?
A. 太陽光発電はwoodplusでも積極的にお勧めしていますが、屋根の条件やご予算によって最適な仕様は変わってきます。蓄電池については、ご家庭の電気の使い方や停電への備え方の考え方に合わせて検討していただくのがよいでしょう。まずはご自宅の条件をもとに、節約効果と防災面での安心感、両方の視点で整理してみてください。
Q5. woodplusでも太陽光や蓄電池の相談はできますか?
A. もちろんです。woodplusでは太陽光発電を積極的に採用しており、屋根の形状やご予算に応じて仕様をご提案しています。蓄電池についても、ご希望や停電への備え方に合わせてご相談いただけます。断熱・気密性能とあわせて、気になることがあればお気軽にお声がけください。
woodplusの施工エリアについて
woodplusでは、高槻市を中心に、島本町、茨木市、枚方市、摂津市、守口市、寝屋川市、吹田市、箕面市、豊中市、交野市などのエリアで、家づくりのご相談を承っています。
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ご相談・お問い合わせについて
太陽光発電や蓄電池を「電気代節約」と「防災」のどちらの視点で検討すればよいか迷われる場合は、実際の建物で断熱・気密性能や設備まわりをご覧いただける完成見学会や構造見学会もおすすめです。
もちろん、「まずは情報収集からでも大丈夫です」。
気になる点があれば、個別相談やオンライン相談でも承っておりますので、お気軽にご相談ください。

