【実は他人事ではない?】 住宅トラブルの実態データから見えてきた、危険な兆候の見分け方
2026.08.31
こんにちは。
高槻市を中心に注文住宅やリノベーションを手掛ける工務店、woodplus代表の武下です。
家づくりを進めていると、「トラブルが多い会社もあると聞くけれど、うちは大丈夫だろうか」「大手であれば、やはり安心なのだろうか」といった不安が、ふと頭をよぎることがあるかもしれません。楽しみなはずの家づくりが、こうした心配ごとで少し重たく感じられてしまうのは、もったいないことだと感じています。実は住宅業界には、毎年一定数の相談やトラブルが公的機関に寄せられているのが実情です。
この記事では、公的な統計データをもとに、実際にどのようなトラブルが多いのか、そしてクレームにつながりやすい住宅会社や担当者にはどのような傾向があるのかを、これまで多くのお客様と接してきた実感も交えながらお伝えします。数字や事例を知ることは、不安を大きくするためではなく、むしろ安心して一歩を踏み出すための備えになるはずです。
家づくりを不安なものとしてではなく、ご夫婦で楽しみながら進めていただくための判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。

住宅づくりで実際に多いトラブルとは?公的データから見る実態
家づくりにおけるトラブルや相談は、決して他人事ではありません。
国土交通大臣の指定を受けた公的な相談窓口である「住まいるダイヤル」(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)には、2024年度だけで30,812件の新規相談が寄せられており、そのうち新築住宅に関する相談は11,682件にのぼります。
この新築相談11,682件のうち、契約や仕様に関する相談を含む「トラブルに関する相談」は9,072件で、全体のおよそ8割を占めます。さらにこのうち、賃貸借契約や近隣とのやり取りなど住宅そのもの以外のトラブルを除いた「住宅のトラブルに関する相談」は98.7%にのぼり、その中でひび割れや雨漏りといった不具合が実際に確認された相談は74.6%を占めるとされています。
新築相談全体で見ると、およそ6割弱で何らかの不具合が確認されている計算になります。数字だけを見ると驚かれるかもしれませんが、これは「家づくりでは何かしらの確認・調整が発生することが珍しくない」という業界全体の実情を表していると捉えることができます。
不具合の内容として特に多く報告されているものを、新築住宅(戸建)のケースで見てみましょう。
- ・ひび割れ 約19%
- ・雨漏り 約16%
- ・性能不足 約16%
- ・変形(建具・床など) 約12%
- ・汚れ 約11%
- ・はがれ 約11%
※出典:住宅相談統計年報2025(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)をもとに作成。件数や割合は集計時点のものであり、個別の物件やケースによって状況は異なります。

また、苦情の相手方としては「新築時の施工業者」が約64%と最も多く、不具合が発生する時期は築3年未満に集中する傾向があるとされています。つまり、引き渡し後の比較的早い段階で、何らかの確認や補修が必要になるケースが一定数あるということです。
相談内容の中身を見ると、「修補してほしい」という希望が最も多くを占めています。多くは補修や調整といった形で解決が図られているとされており、ちょっとした違和感をどれだけ早く共有できる関係性があるかが、その後の安心感を大きく左右すると感じています。
こうしたデータは、特定の会社の良し悪しを示すものではありません。ただ、「家づくりにはトラブルの可能性がゼロではない」という前提を持っておくことは、これから検討を始めるご夫婦にとって、決して不安をあおるものではなく、むしろ安心して進めるための土台になると考えています。
実際、woodplusにご相談くださるお客様の中にも、「以前検討していた会社では、疑問点をなかなか解消できず不安になった」というお声をいただくことがあります。数字上の傾向と、現場での実感には重なる部分が多いと感じています。

クレームにつながりやすい住宅会社に、共通する傾向はあるのか
woodplusがこれまで多くのお客様とお話ししてきた中で感じるのは、「会社の規模の大小だけで、トラブルの起きやすさは判断できない」ということです。大手だから絶対に安心、地域の工務店だから不安、ということではなく、規模に関わらず注意しておきたいポイントがあると考えています。
これはあくまでwoodplusとしての視点であり、特定の会社を指すものではありませんが、お客様からお聞きする内容や業界の一般的な傾向として、以下のような点が共通しやすいと感じています。
- ・標準仕様とオプションの境界があいまいなまま話が進む
- ・工事中の検査体制(自社検査のみか、第三者機関が関わるか)が明確に説明されない
- ・打ち合わせ内容が書面やメールなど記録に残る形で共有されない
- ・契約前と契約後で、説明の内容やニュアンスが変わることがある
- ・担当者が頻繁に代わり、要望の引き継ぎが十分でない

これらはいずれか一つが当てはまるからといって、必ずしもトラブルにつながるとは限りません。ただ、複数の項目が重なっている場合は、契約前に一度立ち止まって確認していただくことをおすすめしています。
こうした傾向は、決して「会社の努力不足」だけが原因ではないと感じています。
担当者一人あたりが抱える案件数が多く、丁寧な説明に十分な時間を割けない、という構造的な事情が背景にある場合も少なくありません。だからこそ私たちは、「なぜそうなっているのか」を批判的に捉えるより、「自分たちが検討している会社では、どうなっているか」を確認する視点を持っていただくことをおすすめしています。
woodplusでは、施工中の重要な工程について、自社基準で全工程の検査を行っています。さらに、最大6回の第三者検査も実施し、検査結果は写真付きの報告書として記録・保管しています。これは「品質を感覚ではなく仕組みで示す」という考え方によるもので、だからこそ、こうした体制の有無を確認することも、会社選びの一つの判断材料になり得ると考えています。
また、完成後には見えなくなる部分ほど重要だと考え、基礎配筋や構造体、防水下地といった工程を中心に、記録を長期保管する体制を整えています。そのため、将来的な点検やメンテナンスの際にも、判断の根拠として役立つものになっています。

「この担当者は少し注意したい」と感じるサイン(代表・武下の視点)
家づくりの満足度は、会社そのものだけでなく、担当してくれる「人」によっても大きく左右されます。これは特定の誰かを批判する意図ではなく、これまで多くのお客様からお聞きした声や、大工としての現場経験をもとに、代表である私自身が感じてきたことを、率直にお伝えするものです。
たとえば、次のような場面に心当たりがある場合は、少し立ち止まって確認してみることをおすすめします。
- ・質問への回答があいまいなまま次の話に進む→後日改めて書面やメールで確認できるか
- ・メリットの説明が多く、デメリットや注意点の説明が少ない→「向いていないケース」も聞いてみる
- ・契約や決断を急がされているように感じる→一度持ち帰って検討する時間をもらえるか
- ・見積りの内訳や標準仕様の範囲が説明されない→何が標準で何がオプションかを明文化してもらう
こうしたサインは、担当者の方の意図的なものというより、経験不足や社内体制の余裕のなさから生じているケースも少なくないと感じています。「この人はダメだ」と決めつけるというより、「気になる点は遠慮せず質問してみる」という姿勢を持っていただくことが、結果的にお互いにとって良い家づくりにつながると考えています。

これまでお客様からお聞きした話の中には、「担当者が変わるたびに、以前伝えた要望が引き継がれておらず、何度も同じ説明を繰り返した」というお声もありました。こうした行き違いは、担当者個人の資質というより、社内の情報共有の仕組みが十分でないことが背景にある場合が多いと感じています。「打ち合わせ内容がどのように記録・共有されているか」を、契約前に一度確認してみるのも良い方法です。
woodplusでは、打ち合わせ回数を無制限にし、LINEや電話でも気軽にご相談いただける体制を整えています。これは「疑問をその場で解消できる関係性」こそが、後悔のない家づくりの土台になると考えているためです。あわせて、専任担当制を採用し、設計から現場、アフターサポートまで一貫して同じ担当者が関わることで、要望の行き違いを防ぐ工夫もしています。

家づくりを安心して愉しむために、今からできること
ここまで、トラブルの実態や注意したいサインについてお伝えしてきましたが、最もお伝えしたいのは「家づくりは、本来とても楽しいものだ」ということです。不安な情報を知っておくことは、家づくりを恐れるためではなく、安心して愉しむための備えだと私たちは考えています。
実際、多くのトラブルは「知らなかったこと」がきっかけで発生しています。標準仕様の範囲を知らなかった、保証の内容を確認していなかった、契約書の意味を十分に理解しないまま進めてしまった、といったケースです。こうした「知らないままの失敗」は、事前に基礎知識を持つことで、かなりの部分を防げると考えています。
そのために有効なのが、住宅会社が主催する「家づくり勉強会」のような場です。予算の考え方、土地選びの基準、性能や品質の基本的な知識を、営業目的ではなくフラットな立場で学べる機会は、これから検討を始めるご夫婦にとって心強い判断材料になります。
woodplusでも、こうした基礎知識をわかりやすくお伝えする勉強会を定期的に開催しています。

完成見学会や構造見学会のように、実際の建物を見ながら学べる機会も、判断材料を増やすうえで有効です。図面やカタログだけでは伝わりにくい断熱性能や動線、収納量などを、実寸で確認できることは、生活イメージを具体化するうえで大きな助けになります。資金計画についても早い段階で全体像を整理しておくと、見積り金額に一喜一憂せず、落ち着いて比較検討を進めやすくなります。

家づくりは、一生に一度という方がほとんどです。だからこそ、不安を抱えたまま進めるのではなく、正しい知識を味方につけて、ご夫婦で楽しみながら進めていただきたいと願っています。

この記事のまとめ
住宅業界には一定数のトラブルや相談が公的機関に寄せられており、家づくりは「何も起こらない前提」で進めるより、「起こり得ることを知ったうえで備える」方が、結果的に安心につながります。
- ・新築の「住宅のトラブルに関する相談」の約7割で実際に不具合が確認されており、トラブルは決して珍しいことではない
- ・会社の規模だけでなく、検査体制や情報開示の姿勢を確認することが大切
- ・担当者とのやり取りで気になる点は、遠慮せず質問・確認する姿勢を持つ
- ・「知らないままの失敗」を防ぐには、契約前の基礎知識が役立つ
- ・家づくりは不安なものではなく、正しい知識を味方にすれば十分に楽しめるもの
もし今、住宅会社選びや担当者とのやり取りで気になることがあれば、一人で抱え込まず、まずは基礎知識を整理するところから始めてみてください。woodplusの家づくり勉強会では、こうした不安や疑問を、押し売りなく丁寧に整理するお手伝いをしています。お気軽にご相談ください。
※本記事には、内容理解を助ける目的で一部AI生成画像を使用しています。
引用元・参照元
- 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2025(2024年度の住宅相談と紛争処理の集計・分析)」
https://www.chord.or.jp/assets/NP2025_web..pdf
※本記事は確認時点(2026年8月10日)で公表されている最新の統計(住宅相談統計年報2025)をもとに作成しています。相談件数や統計の内容は次年度以降の集計・公表により更新される場合がありますので、最新の情報は上記リンク先でご確認ください。
よくある質問<FAQ>
Q1. 大手ハウスメーカーであれば、トラブルは少ないのでしょうか?
A. 会社の規模とトラブルの起きやすさは、必ずしも比例するものではないとされています。大手・地域工務店にかかわらず、検査体制や情報開示の丁寧さなど、会社ごとの姿勢を確認していただくことが、安心につながる近道だと考えています。
Q2. 契約前に、どんなことを確認しておけば良いですか?
A. 標準仕様とオプションの境界、工事中の検査体制、保証やアフターサポートの内容は、特に確認しておきたいポイントです。少しでも分からない点があれば、その場で質問し、可能であれば書面でも残しておくと安心です。
Q3. 担当者と少し話しづらさを感じています。変更をお願いしても良いのでしょうか?
A. 家づくりは長期間にわたるやり取りが続くため、担当者との相性はとても大切です。多くの会社では相談窓口や変更の仕組みが用意されていますので、まずは率直に、感じていることを伝えてみることをおすすめします。
Q4. トラブルの多くは、どのタイミングで発生しやすいのでしょうか?
A. 公的データでは、引き渡し後、比較的早い時期に不具合が確認されるケースが多い傾向が見られます。だからこそ、引き渡し後の定期点検や保証の内容を、契約前にしっかり確認しておくことが安心につながります。
Q5. 家づくり勉強会では、具体的にどんなことが学べますか?
A. 予算の立て方、土地選びの基準、性能や品質の基本的な考え方など、家づくりの土台となる知識を、営業色を抑えてお伝えしています。「何を質問すれば良いか分からない」という段階の方にも、安心してご参加いただけます。
woodplusの施工エリアについて
woodplusでは、高槻市を中心に、島本町、茨木市、枚方市、摂津市、守口市、寝屋川市、吹田市、箕面市、豊中市、交野市などを主な施工エリアとしてご相談を承っています。事務所から車で1時間圏内を目安としておりますので、エリア外であっても対応できる場合があります。
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