【価格は高いのに選ばれる訳】注文住宅が建売より多く建てられている、そのわけをご紹介します!
2026.07.13
こんにちは。
高槻市の工務店、woodplus(株式会社武建築工房)代表の武下です。
家づくりのご相談の中でも、「注文住宅と建売住宅、どちらがいいのか」というお悩みは特によくいただきます。「注文住宅は高いし、時間もかかる。建売なら早く住めるし、価格も分かりやすい」――そう感じてご夫婦で意見が分かれることは少なくありません。
この記事では、注文住宅と建売住宅の違いを整理し、公的なデータも交えながら、どちらがどんなご家庭に向いているのかを丁寧にお伝えします。一生に一度になることが多い住まいの選択だからこそ、納得して進めるための判断材料としてお役立てください。

建売住宅と注文住宅、何が違うのか
建売住宅は「すでに完成した、または仕様が決まった家に、暮らしを合わせていく」住まいで、注文住宅は「ご家族の暮らし方に合わせて、家のかたちを一からつくっていく」住まいです。この違いを理解することが、比較検討の出発点になります。
▶ 家に暮らしを合わせるか、暮らしに家を合わせるか
建売住宅は、土地と建物がセットで販売され、間取りや仕様があらかじめ決まっています。価格や完成イメージが分かりやすく、入居までの期間も短いことが多いのが特徴です。
一方、注文住宅は、土地探しから間取り、設備、素材まで、ご家族の希望に合わせて一つひとつ決めていきます。
たとえば
「キッチンから子どもの様子が見えるようにしたい」
「在宅勤務用の書斎がほしい」
「ランドリールームと家事動線をひとまとめにしたい」
といった、暮らし方そのものに合わせた設計ができる点が、建売住宅との大きな違いです。同じ予算であっても、何にお金をかけ、何を省くかをご家族自身で選べることも、注文住宅ならではの特徴といえます。建売住宅では難しい、断熱性能や耐震性能の細かな仕様まで踏み込んで選べる点も、注文住宅の大きな違いのひとつです。

▶ 決められること・決められないことの違い
建売住宅は完成済み、または建築中であることが多く、間取りや設備の変更は基本的にできません。これは「迷う時間を減らせる」というメリットでもあります。
注文住宅は、自由度が高い分、決めることも多く、打ち合わせ回数や検討期間は建売住宅より長くなる傾向があります。私たちのお客様の中にも、「自由に決められるのは嬉しいけれど、決めることが多くて大変だった」という声と、「自分たちで一つひとつ決めたからこそ、住んでからの満足度が高い」という声、両方をよくお聞きします。
どちらの感想も自然なものであり、注文住宅を検討するうえでは、決めることの多さをあらかじめ理解しておくことが安心につながります。打ち合わせ回数に制限がない住宅会社を選んだり、納得できるまで何度でも相談できる体制を整えておくことで、決めることの多さを負担ではなく、楽しみとして進めやすくなります。

▶ 工期や入居までの流れの違い
建売住宅は、契約から入居までの期間が比較的短く、転勤や子どもの進学時期など、入居時期が決まっている方に向いています。注文住宅は、土地探し・設計・打ち合わせ・着工・引き渡しという工程を経るため、契約から入居まで半年から1年程度が目安とされています(土地探しから始める場合や、間取り・仕様の検討状況によっては、さらに期間が必要になることもあります)。どちらが良い・悪いではなく、ご家庭のスケジュールや希望に合わせて選ぶことが大切です。

それでも、価格が高い注文住宅を選ぶ人が多い理由
注文住宅は建売住宅に比べて費用負担が大きい傾向にありますが、公的データを見ると、持ち家として建てられている住宅の数は、建売住宅よりも注文住宅の方が多いという実態があります。
▶ 着工データに見る「注文住宅」の存在感
国土交通省の建築着工統計調査によると、2025年(令和7年)の新設住宅着工戸数のうち、持家(建築主が自分で居住するために建てる住宅で、一般的に注文住宅を指す統計区分です)は201,285戸であったのに対し、分譲一戸建て住宅(建売住宅)は115,935戸でした。戸数だけで単純に優劣を語ることはできませんが、価格面で負担の大きい注文住宅が、建売住宅を上回る戸数で建てられているという事実は、家づくりを検討するうえで知っておきたいデータのひとつです。
新設住宅着工戸数自体は近年減少傾向にありますが、その中でも持家(注文住宅)が一定の存在感を保ち続けている点は注目に値します。住宅取得を考える世帯の人口そのものが減少していく中でも、注文住宅という選択肢が一定の支持を集め続けている背景には、「価格以上に大切にしたいもの」を求める方が多いことがうかがえます。
▶ 資金面のデータからわかること
住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査(2024年度)」によると、所要資金の平均は、注文住宅が3,936万円、土地付注文住宅が5,007万円であったのに対し、建売住宅は3,260万円でした。また、フラット35の利用割合を融資区分別に見ると、注文住宅(土地付注文住宅・注文住宅)が34.9%と最も多くなっています。
価格だけを見れば建売住宅の方が抑えやすい傾向にありますが、それでも多くのご家庭が、費用負担の大きい注文住宅を選んでいるという実態が、このデータから読み取れます。
なお、これらの金額は全国平均であり、地域や土地条件によって差がありますので、あくまで目安としてご参考ください。高槻市周辺のエリアでも、土地の坪単価や建物の仕様によって総額は大きく変わりますので、エリアごとの相場感は個別にご確認いただくことをおすすめします。
▶ なぜ費用負担をしても注文住宅を選ぶのか
私たちが家づくり勉強会や個別相談でお話を伺う中でも、「価格だけで決められなかった」というお声をよく耳にします。理由として多いのが、「家族の暮らし方に合わせた間取りにしたい」「性能や素材にこだわりたい」「自分たちで選んだという納得感を持って暮らしたい」という想いです。住宅は一生のうちに何度も選び直せるものではありません。
だからこそ、価格だけでなく「自分たちで決めた家に愛着を持って暮らせるかどうか」を判断軸に加える方が多いと感じています。実際に、性能や素材にこだわって建てられた住まいは、住み始めてからも手入れをしながら大切に使い続けたいという気持ちにつながりやすく、結果として長く愛着を持って暮らせる住まいになりやすいと感じています。
高槻市やその周辺エリアでご相談をお受けする中でも、子育て世帯のご夫婦から「自分たちで考えた間取りだからこそ、暮らしながら手をかけていきたい」というお話をいただくことが多く、価格だけでは測れない満足感があるように感じています。

どちらが向いているのか、ご夫婦のタイプ別に考える
建売住宅にも注文住宅にも、それぞれ向いているご家庭の特徴があります。どちらが優れているということではなく、ご夫婦の暮らし方や価値観に合わせて選ぶことが、後悔のない住まい選びにつながります。
▶ 建売住宅が向いているご家庭の特徴
入居時期が決まっている方、初めての住まい選びで総額や完成イメージを早めに把握したい方、打ち合わせにかける時間をできるだけ抑えたい方には、建売住宅が向いている場合があります。完成した実物を見て判断できる安心感も、建売住宅ならではの良さです。

▶ 注文住宅が向いているご家庭の特徴
「キッチンを中心にした回遊動線にしたい」「在宅ワークのための書斎がほしい」「家族の成長に合わせて間取りを変えられるようにしたい」など、暮らし方に合わせた間取りを実現したい方や、断熱性能・耐震性能など住宅性能にこだわりたい方には、注文住宅が向いています。
また、「自分たちで選んだ家だからこそ、住むほどに愛着が深まる」という暮らし方を大切にしたいご夫婦にも、注文住宅は選ばれやすい傾向にあります。土地から検討する場合は、学区や生活圏、周辺環境まで含めて選べることも、注文住宅ならではの魅力です。
共働きのご夫婦であれば家事動線を重視した間取り、在宅勤務が多いご家庭であれば書斎や音への配慮など、暮らし方によって優先したいポイントは大きく異なります。

▶ 判断に迷ったときに考えたい視点
迷ったときは、「価格」だけで比較するのではなく、「入居までの時間」「間取りの自由度」「住んでからの暮らし方」の3つの視点で整理してみることをおすすめします。どれを優先するかはご家庭によって異なりますので、ご夫婦で話し合いながら優先順位をつけていくことが、納得感のある選択につながります。
たとえば「子どもの入学に間に合わせたい」という事情があれば建売住宅が現実的な場合もありますし、「数年先まで見据えた暮らしやすさを重視したい」という場合は、注文住宅でじっくり検討する方が納得につながりやすいでしょう。
また、建売住宅を見学してから「やはり自分たちの暮らし方に合わせたい」と注文住宅に気持ちが傾くご夫婦もいらっしゃいますので、どちらか一方に決めつけず、両方の住まいを実際に見比べてみることも判断の助けになります。

注文住宅を選ぶ前に知っておきたい注意点と進め方
注文住宅は自由度が高い分、進め方を誤ると予算超過や打ち合わせの長期化につながることがあります。事前に流れと注意点を把握しておくことで、無理のない家づくりが可能になります。
▶ 注文住宅でよくある失敗・後悔
現場でよくご相談いただく失敗例として、「打ち合わせを進めるうちに、当初の予算を大きく超えてしまった」「標準仕様とオプションの境界が分からないまま契約してしまった」「優先順位を決めずに進めた結果、本当にこだわりたかった部分にお金をかけられなかった」というケースがあります。また、「外構や家具・カーテンなどの費用を見込んでいなかった」というお声もよくいただきます。
これらは、建物本体以外にかかる費用を含めた総予算を、最初の段階で整理しきれていないことが原因になりやすいポイントです。

▶ 予算超過を防ぐための考え方
予算超過を防ぐには、「外せないこと」と「できれば叶えたいこと」を最初に整理し、優先順位をつけておくことが有効です。標準仕様で満足できる部分と、オプションでこだわりたい部分を分けて検討することで、限られた予算の中でも納得感のある配分がしやすくなります。
よく使う場所、汚れやすく手間がかかる場所から標準仕様を確保し、見せ場となる部分だけをオプションで強化する、という順番で考えると、迷いにくくなります。
なお、住宅ローンの金利や各種補助金・減税制度は変更される場合がありますので、検討時点での最新情報を、金融機関や自治体の公式情報で確認することをおすすめします。
▶ 納得して進めるための最初の一歩
注文住宅は決めることが多いからこそ、最初に「何を大切にしたいか」を整理しておくことが、後悔のない家づくりへの近道になります。
完成見学会や構造見学会、すでに住まれている方の声を聞けるOB宅見学会など、実際の住まいや工事中の様子を見る機会を活用しながら、ご自身たちのペースで情報を集めていくことをおすすめします。資金計画について学べるセミナーや個別相談も、漠然とした不安を具体的な判断材料に変える助けになります。
この記事のまとめ
建売住宅は「家に暮らしを合わせる」住まい、注文住宅は「暮らしに合わせて家をつくる」住まいです。価格面では負担が大きくなりやすい注文住宅ですが、公的データを見ると、多くのご家庭が費用負担を受け入れてでも、自分たちの暮らしに合った住まいを選んでいる実態があります。
どちらが正解ということはなく、ご夫婦にとって大切にしたい暮らし方を基準に選ぶことが、納得できる住まい選びにつながります。まずは情報を整理することから、家づくりの一歩を踏み出してみてください。

※本記事は2026年6月末から7月初旬時点の情報をもとに作成しています。制度や金利、補助内容、統計データなどは今後変更される場合がありますので、最新情報は各公的機関・金融機関の公式情報をご確認ください。
引用元・参照元
・国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計)について
https://www.mlit.go.jp/report/press/joho04_hh_001350.html
・住宅金融支援機構「2024年度【フラット35】利用者調査
https://www.jhf.go.jp/about/research/loan/flat35/2024.html
よくある質問<FAQ>
Q1. 注文住宅と建売住宅、結局どちらが安く済みますか?
A. 一般的には建売住宅の方が総額を抑えやすい傾向にあります。ただし、土地条件や仕様、地域によって差があり、個別の条件によって異なります。事前に資金計画を立てて比較することをおすすめします。
Q2. 注文住宅は本当に時間がかかりますか?
A. 土地探しから設計、打ち合わせ、着工、引き渡しまでの工程があるため、建売住宅に比べて時間がかかる傾向にあります。契約から半年〜1年程度が目安とされていますが、土地探しから始める場合はさらに期間が必要になる場合があります。ですが、多くの方にとって一生に一度の家づくりですので、この期間を精一杯楽しんでいただけるようお手伝いいたします!
Q3. 注文住宅にすると、必ず予算オーバーになりますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。優先順位を最初に整理し、標準仕様とオプションの境界を把握しておくことで、予算内に収めやすくなります。とはいえ、打ち合わせの進め方によって金額が変動しやすいのも事実ですので、事前確認が大切です。
Q4. 建売住宅を見てから、やっぱり注文住宅にすることはできますか?
A. 契約前であれば検討の変更は可能です。建売住宅は仕様や間取りが決まっているため、契約後の大きな変更は基本的に難しい場合が多いです。間取りや仕様にこだわりたい場合は、契約前に両方を比較検討されることをおすすめします。
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弊社woodplus(株式会社武建築工房)は、高槻市を中心に、島本町、茨木市、枚方市、摂津市、守口市、寝屋川市、吹田市、箕面市、豊中市、交野市など、事務所から車で1時間圏内のエリアを中心に家づくりのご相談を承っています。施工可能エリアの詳細は、お気軽にお問い合わせください。
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「注文住宅と建売住宅、どちらが自分たちに合っているか分からない」という段階でも構いません。
woodplusでは、家づくり勉強会や個別相談を通じて、ご夫婦それぞれの暮らし方に合わせた選び方をご一緒に整理しています。
まずは情報収集からでも大丈夫です。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。

