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【窓の重要性】樹脂サッシにすれば結露は防げる?知っておきたい「本当の原因」とは?

2026.06.05

こんにちは。高槻市の工務店、woodplusの武下良太です。
今回は、家づくりの相談でとてもよく出てくるテーマ、「結露」についてお伝えします。
 

「樹脂サッシにすれば結露は防げますか?」これは、家づくりのご相談の中でとてもよく聞かれる質問のひとつです。窓の性能を上げることは、たしかに大切な対策のひとつです。ただ、窓を替えただけで結露が消えるかというと、実はそう単純ではありません。
 

この記事では、結露が起きるしくみを整理しながら、窓・気密・換気・湿気のそれぞれがどう関係するのかを丁寧に解説します。家づくりの判断材料として、ぜひ最後までお読みください。
 

①冬の朝の窓ガラスに結露した水滴がびっしりと付いている室内の様子

そもそも結露はどうして起きるのか

 

結露の正体は「水蒸気が冷えた面に触れて水になる現象」です。この原理を押さえると、なぜ窓だけを替えても解決しないケースがあるのかが見えてきます。
 

空気は温度によって含むことのできる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が変わります。温かい空気はたくさんの水蒸気を含めますが、冷えた面に触れると限界を超えて、水滴になってしまいます。これが結露のしくみです。
 

つまり結露が起きるかどうかは、「表面の温度」と「室内の湿度(水蒸気の量)」の組み合わせで決まります。室温20度・湿度60%の環境では、ガラス表面が約12℃程度まで下がると結露が発生するとされています。同じ室温でも、湿度が高ければ高いほど結露しやすくなる、というわけです。
 

②室内の温度と湿度を示すデジタル温湿度計が木製のテーブルに置かれている様子

「窓の温度」だけが問題ではない

 

樹脂サッシは断熱性が高く、ガラスやフレームが冷えにくい設計です。これは結露を減らすうえで大きな効果があります。ただし、樹脂サッシでも結露が発生して構造体に影響を与える可能性はあるため、どちらの窓でも結露への対策はしておいたほうがよいとされています。
 

例えば、樹脂サッシの前に厚手のカーテンを床まで垂らすと、窓とカーテンの間に冷えた空気がこもります。そこに湿った室内の空気が触れると、高性能な窓であっても結露が発生することがあります。窓の性能だけでなく、室内環境全体を整えることが大切です。
 

③冬の室内で窓の前に床まで届く厚手のカーテンが掛かっている様子

「見えない結露」がより深刻な問題になることがある

 

結露は窓ガラスに発生するものだけではありません。壁の内部(壁体内)で発生する「壁内結露」は目に見えない場所で進行するため、発見が遅れがちになり、木材の腐朽・接合金具の腐食・断熱材の劣化など、建物の寿命を縮める原因になるとされています。また、湿度が高い状態が続くとカビやダニの発生にもつながるため、居住者の健康にも影響が出る場合があります。
 

④建築中の木造住宅の壁内に白い吹き付け断熱材が施工されている工事現場

壁内結露は完成後には見えない部分で起きるだけに、設計・施工の段階からしっかり対策しておくことが重要です。
 

結露を防ぐために必要な「3つの要素」

 

結露対策には「断熱・気密・換気」の3つが揃って機能することが重要です。窓の性能(断熱)はそのひとつに過ぎません。
 

①断熱性能——冷えた面をつくらない

 

冷えた表面こそが結露の発生場所です。壁・床・天井・窓など、建物全体の断熱性能を高めることで、室内側に冷えた面ができにくくなります。樹脂サッシは窓部分の断熱性を高めるための有効な手段であり、アルミサッシと比べてガラス周辺の温度低下を抑える効果が期待できます。
 

ただし、サッシの断熱性能が低いと結露の原因になり、サッシに結露が起こると壁内結露がシロアリの被害を引き起こし、家の寿命が縮まることにもつながりかねないとされています。窓の断熱性能は、性能・費用・メンテナンス性のバランスを見ながら選ぶことが大切です。
 

woodplusでは、全棟でYKK APの高性能樹脂窓(APW330)を標準採用し、断熱性能の底上げを図っています。また、UA値0.46以下を標準とした断熱計画のうえで、窓の配置や面積も含めた設計全体で「冷えた面をつくらない」家を目指しています。
 

⑤白い壁面に設置された、明るい自然光が差し込む白いサッシの四角い高所窓と縦すべり出し窓

②気密性能——湿気の入り口を塞ぐ

 

気密性能(C値)とは、建物全体にどれだけ隙間があるかを示す数値です。C値が低いほど隙間が少なく、外気や湿気が意図しない場所から侵入しにくくなります。
 

気密性が低い場合、室内の換気を適切にコントロールできない場合があります。また、防湿気密シートを隙間なく施工することで、室内で発生した水蒸気の壁内への流入量を抑制でき、内部結露が発生しにくくなります。
 

壁内結露を防ぐためには、断熱材の施工とあわせて気密層をしっかりつくることが必要です。woodplusではC値0.5以下を標準としており、全棟で気密測定を実施して数値で確認しています。「測定もせずに性能を謳う」ことは絶対にしない、というのが私たちのスタンスです。
 

⑥住宅の気密性能を測定している建築現場

③換気計画——湿気を外に出す仕組みをつくる

 

断熱と気密を高めるほど、室内に湿気がこもりやすくなります。そのため、計画的な換気が欠かせません。結露を防ぐためには、気密性・断熱性を高めるとともに、換気計画が正しく機能していることが重要です。
 

料理・入浴・室内干しは湿気の大きな発生源です。局所換気(レンジフードや浴室換気)だけに頼るのではなく、建物全体の24時間換気システムが適切に機能していることが基本になります。室内の空気循環の計画がうまく機能していない場合、樹脂サッシを使っていても結露が起こる可能性は否定できません。
 

woodplusでは、24時間全熱交換型換気システム(sumika)を標準採用しています。全熱交換型は熱を回収しながら換気するため、冬の冷気の流入を最小限に抑えつつ、室内の湿気を計画的に排出する仕組みです。「換気の質」も住宅性能のひとつだと考えています。
 

⑦リビングの床に設置された24時間換気システムの白い吹き出し口

「暮らし方」でも結露リスクは変わる

 

どれほど性能の高い家でも、日常の暮らし方によって結露リスクは上下します。家づくりの相談の中で、「引っ越してから窓が結露するようになった」というお話を聞くことがあります。生活環境が変わることで、湿気の量や空気の流れが大きく変わるからです。
 

日常的に意識しておくといいポイントをいくつか整理します。
 

・室内の湿度管理:
 →冬は適切な湿度(目安として40〜55%程度)を意識しましょう。加湿器の使いすぎは結露の原因になることがあります。
・室内干しのやり方:
 →洗濯物を室内干しにする場合は、必ず換気を同時に行うことが大切です。除湿器の活用も効果的とされています。
・カーテンの使い方:
 →厚手のカーテンが窓にぴったり接していると、その隙間で冷気がこもりやすくなります。ご注意ください。
・24時間換気システムの電源を切らない:
 →節電を意識して換気を止めるご家庭がありますが、24時間換気システムの電源は切らないようにしましょうというのが基本です。
 

⑧リビングの床に設置された24時間換気システムの白い吹き出し口

性能の高い家は、こうした暮らしのポイントをしっかり伝えてもらえるかどうかも、選ぶ会社の大切な基準のひとつだと思っています。woodplusでは、引き渡し後の暮らし方についても、できるかぎり丁寧にお伝えするようにしています。
 

家づくりで結露対策を考えるときの判断ポイント

 

「結露しにくい家」を実現するには、窓の種類よりも設計・施工の総合力が問われます。
家づくりを検討されているご夫婦に、実際の相談の場でよくお伝えしていることをまとめます。
 

性能は「数値」で確認する

 

断熱性能(UA値)・気密性能(C値)・換気計画(換気量)は、会社のパンフレットに書いてある「高性能」という言葉だけでなく、具体的な数値として確認することをおすすめします。気密測定については、設計段階ではなく施工後に実測しているかどうかも確認ポイントです。数値を出せない・測定していない場合は、どのような根拠で性能を担保しているのかを確認しましょう。
 

⑨住宅性能を示すUA値・C値などのデータが記載された資料を手に持っている場面

「見えない部分」の施工品質がカギ

 

断熱材の充填・防湿処理・気密テープの貼り方・換気ダクトの取り回しなど、完成後には見えなくなる部分の施工がとても重要です。施工中の検査体制や、第三者機関による確認を行っているかどうかを会社選びの判断材料にすることも有効です。
 

woodplusでは、第三者検査機関(株式会社 家守り)と連携し、基礎配筋・構造金物・外壁防水など、完成後には確認できない工程を中心に最大10回の検査を実施しています。検査結果は写真付きの報告書として記録し、引き渡し後もお客さまにご提供しています。
 

⑩住宅建築現場で基礎配筋または構造金物の検査が行われている様子

性能だけでなく「暮らしのサポート」も確認する

 

どれほど性能が高くても、住み始めてからの換気の使い方・湿度の管理方法について丁寧に伝えてもらえなければ、結露リスクは上がります。引き渡し後のアフターサポートや、定期点検の体制がどうなっているかも含めて確認しておきましょう。
 

この記事のまとめ

 

この記事では、結露の原因と、それを防ぐための「断熱・気密・換気」3つの要素についてお伝えしました。要点を整理します。
 

●結露は「冷えた表面」に「湿った空気」が触れることで発生する現象
●樹脂サッシは断熱性を高める有効な手段だが、それだけで結露がなくなるわけではない
●気密性能・換気計画・暮らし方まで含めた総合的な対策が必要
●壁内結露は目に見えないところで進行し、建物の寿命に大きく影響する可能性がある
●家づくりの段階で「数値」と「施工の検査体制」を確認することが重要
 

「結露しにくい家」を実現するためには、窓の選び方だけでなく、断熱・気密・換気をバランスよく設計し、それを正しく施工する技術力が問われます。まずは気になることを整理して、信頼できる会社に相談してみることが第一歩です。
 

woodplusの施工エリアについて

 

弊社woodplusでは、高槻市を中心に、島本町・茨木市・枚方市・摂津市・守口市・寝屋川市・吹田市・箕面市・豊中市などのエリアで家づくりのご相談を承っています。事務所から車で1時間圏内を主な商圏としておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
 

結露や住宅性能について「もう少し詳しく知りたい」「自分たちの場合はどうなるのか確認したい」という方は、woodplusの家づくり勉強会や個別相談をご活用ください。
売り込みではなく、「まず情報を整理したい」という段階からでもお気軽にどうぞ。オンラインでのご相談にも対応しています。
 

引用元・参照元

 

※本記事は執筆時点(2026年5月末時点)の情報をもとに作成しています。住宅性能基準・補助制度・製品仕様などは変更される場合があります。最新情報は各公的機関や各社へご確認ください。URLは変更される場合があります。

よくある質問

 

Q1. 樹脂サッシとアルミサッシでは、結露のしやすさはどのくらい違いますか?

 

フレームの断熱性という点では、樹脂はアルミと比べて熱を伝えにくい素材です。そのため、冬場にフレーム部分が冷えにくく、結露が発生しにくい傾向があるとされています。ただし、室内の湿度が高い状態では、樹脂サッシでも結露が発生することがあります。サッシ選びは断熱性能だけでなく、気密・換気計画とあわせて考えることが大切です。
 

Q2. C値(気密性能)はどの程度を目安にすればよいですか?

 

一般的にC値1.0以下を高気密住宅の目安とする考え方がありますが、さらに0.5以下を基準にしている会社もあり、基準は各機関や会社によって異なります。数値そのものよりも「施工後に実測しているかどうか」が重要なポイントです。設計値と実測値の両方を確認するようにしましょう。
 

Q3. 24時間換気システムは電気代がかかるので切ってもいいですか?

 

節電の観点から気になる方は多いですが、24時間換気システムは2003年の改正建築基準法によりシックハウス症候群対策として設置が義務付けられたものです。電源を切ると室内の湿気・CO₂・有害物質が排出されにくくなります。結露リスクが高まるだけでなく、健康面への影響も懸念されますので、基本的には常時稼働をおすすめしています。
 

Q4. 壁内結露はどうすれば確認できますか?

 

壁内結露は通常、完成後には目で見て確認することが難しい問題です。施工中の第三者検査や、防湿・気密施工の記録が残っているかどうかを会社に確認することが、事前にリスクを減らすための現実的な方法です。すでに建てた家で不安がある場合は、専門家による点検・調査を検討するとよいでしょう。
 

Q5. 結露が起きやすい場所はどこですか?

 

窓ガラスやサッシ枠はよく知られていますが、それ以外にも「北側の壁面」「収納の奥(空気が動きにくい場所)」「窓下の壁面」などに発生しやすい傾向があります。また、高気密高断熱の住宅では夏型結露(高湿の外気が冷えた壁内に触れて起きる)にも注意が必要とされています。換気と断熱のバランスを設計段階からしっかり考えることが大切です。